萩往還を歩いてみよう・・・8-9   

 途中には巣箱のかけられた木々が見えるし、足下には草花が、川は小さな滝をつくり岩にぶつかりながら豪快に流れている登り坂もそろそろ終わりに近づくころ、根の迫の橋を渡り、つかず離れず道に沿っていた川に別れを告げ、五分蔵の石畳と釿切の石畳がある。

 峠を越えて国道二六二号のガード下をくぐり、釿切の集落へ入る。この集落の中ほどには、御駕籠建場があったところがあるが、今では痕跡はない。
集落の外れで左に折れ国道にむかう。国道の傍らの竹林公園を過ぎ、しばらくは国道を進む。
それから再び小道へ入り山道へと進む。整備された石畳の道を通り、落合橋を渡って千持峠へ向う。峠の手前には休憩所が整備されている。
峠を越えると久年集落だ。高みから佐々並の中心街が見えてくる。

 ⑧佐々並市は宿場町、市の町として栄えた集落である。萩の乱で焼失したものの、佐々並橋を通過し旭村役場佐々並庁舎前から農協木材部に至る道筋には往時の面影が残っている。
この地には藩主が休憩する⑨御茶屋もあり、農協木材部の敷地がその跡地である。また付近には市頭の一里塚があったという。